コロナ禍のライブストリーミングで注目を浴びた業界と東南アジアの事例

コロナウィルスの影響で様々な業界が国内外問わず変化を求められてきました。5Gの到来なども予測し、いち早くライブストリーミングに目を付け、それを活用し注目を浴びた業界と事例をご紹介致します。


ゲーム業界

出典元:https://unsplash.com/photos/G1jbCAqp5sk

海外を中心に、ゲーム業界は年々盛り上がりを見せています。ゲーム業界におけるライブストリーミングで爆発的に人気を獲得しているTwitch。それを追随しているのがYouTube、Facebookのような大手プラットフォームになります。また各プラットフォームで配信上のメリットが異なります。

ゲーム業界におけるライブ配信プラットフォーム3強

日本市場でもお馴染みのYouTubeは、配信方法や視聴方法が多彩です。ライブ配信では、コメントのやり取りのほか、有料のコメントも用意されており、配信者が収益を得られるような機能も用意されています。

現在の全世界月間利用者数は20億人、日本国内でも6,200万人とSNSの中でも高い人気を誇っております。ゲーム業界におけるライブ配信を行う上で、まず抑えておきたいプラットフォームの一つです。

主なメリットとしては下記が挙げられます。

  • 視聴者と配信者のユーザーが非常に多い(月間AU数:20億人以上/2020年11月時点)
  • Webやアプリ、ゲーム機など様々な方法で視聴が可能
  • PCやYouTubeアプリの他、ストリーミングソフトウェアまたはハードウェアエンコーダを使って配信可能
  • コメントで双方向のコミュニケーションがリアルタイムで可能
  • チャットのモデレーターを設定可能(コメントの削除など)
  • ライブ配信を通して広告収入を得られる(諸条件あり)
  • Super ChatやSuper Stickersなど、コメントを通した収益化も可能

またコロナウィルスでお家時間が増えた影響により、各プラットフォームにおける前年比数値が増加傾向にあります。

主要プラットフォームにおける平均視聴者数(ゲーム)の推移と前年比(2020/02~04)

毎週の平均視聴者の前年比より70%も増加したデータが出ています。コロナウィルスの流行が大きく取り上げられた2020年2月以降は、グラフで解るようにその伸びが顕著に見受けられます。

出典元:https://strivesponsorship.com/wp-content/uploads/2020/05/COVID-19-Impact-on-Streaming-audiences-report.pdf

主要ゲームプラットフォームにおける視聴者割合

2020年時点でTwitch、YouTube Gaming、Mixer、Facebookでのビデオゲームライブストリームの合計視聴時間は前年比で35%増加しています。特にFacebookが、たった1年で11%近くのシェアを獲得し、他プラットフォームを追随していることが分かります。

出典元:https://strivesponsorship.com/wp-content/uploads/2020/05/COVID-19-Impact-on-Streaming-audiences-report.pdf

上記のプラットフォーム間では、人気が高いゲームストリーマーを高額の契約金で取り合うような動きも出てきています。コロナ禍での動画視聴の伸長と競争激化が一度に起こっている状態です。

国内の動向では、任天堂が18年11月にガイドラインを発表し、収益化に関する著作権侵害を主張しないと明記しました。以前はストリーマーが収益化をする際に、任天堂による審査が必要でしたが、これを廃止した上に、ユーチューバーを纏めているUUUMなどの企業と、ゲーム著作物の配信を認める包括契約を締結しました。これにより任天堂のあつ森やスーパーマリオなどの人気作は、動画実況に好んで使用されています。


東南アジア事例:Shopee Live

出典元:https://shopee.vn/

Shopee Liveは東南アジア最大のeコマース企業であるShopeeが提供する機能です。カスタマーがホームページ上で Shopee Liveを視聴し、販売者を選択することができます。また、Shopee Liveから即座に購入することもできるので、ユーザーが購入しやすい設計となっています。

出典元:https://shopee.vn/

Shopeeの報告によると、2020年4月にインドネシア国内では1億2000万回の視聴を記録し、新しい記録を打ち立てました。また34歳~50歳の視聴者の増加を記録しており、若い視聴者だけがライブストリームを楽しんでいるという固定概念を覆しました。シンガポールとマレーシアでは2020年2月~4月まで Shopee Liveで配信された時間数が約200%増加しています。

Shopee Liveは2019年3月に開始され、公式ブランドに限らず多くの商品を取り扱い、急成長を遂げてきました。。ブランドや売り手と密接に連携し、強力なローカルネットワークを活用して、コンテンツのインパクトを最大化できるように支援しているように見えます。また、非常にモダンなKOLとのコラボレーションから広告の運用を通して、より良い露出ができています。

出典元:https://shopee.vn/

Shopee Liveには通常のライブストリーミング配信と同様の機能があり、視聴者はメッセージをタイプしてリアルタイムで会話をしたり、質問をしたりすることができます。ユーザーが望むだけ何度でもストリームに「いいね!」をつけることができたり、SNSで指定のライブストリームをシェアも可能です。これに加えてShopee Liveには上述したショッピングの機能が加わえられているので、非常にユーザーファーストな設計となっています。


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Shunsuke

ベトナム生活4年目のShunsukeです。現地の情報を幅広く発信していく予定です。

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