【連載コラム:にほんのココを魅せたい。】vol.2 お土産を探しに行ってきました。<その1>

こんにちは。Momo です。夫の仕事に付き添ってシンガポールでの移住生活を4年間楽しんだ後、現在は東京暮らしをベースに、時々シンガポール滞在。のほほんと、なんとなく二重生活を送っています。日本(東京)で、シンガポールで、その他の東南アジアの国で見つけた日本の魅力をここで書いていきたいと思います。

“日本らしいお土産を買いに行きたい。”

まもなく(娘の幼稚園の)夏休み。約1ヶ月半の間、私と娘は夫のいるシンガポールで過ごします。私たちがシンガポールに滞在する間に、誕生日を迎えるシンガポール人の友人がいるのですが、バースデープレゼントを兼ねたお土産、何がいいでしょう…。東京で何を買ってシンガポールに持っていこうかな。

その友人は、40代の女性で医療関係の仕事をしていて、妊娠出産時にお世話になった病院で出会った人。それから仲良くさせてもらっています。年に2,3回、4月または10月、そしてクリスマス休暇を日本のどこかで過ごしている日本好きなシンガポール人。東京、北海道はもう何度も訪れていて、ここ数年は、地方への周遊をメインとした旅行を好んでいるようです。飛騨高山とか、和歌山など自然と伝統的な建物が共生しているような場所に魅力を感じると言っていました。だいたいいつも、旅行の滞在期間は10日間くらいで、「今回は東京にも行くよ!」と連絡をもらったとしても、鎌倉に移動していたり、茨城方面や、日光東照宮に足を伸ばしていたり、なかなかアクティブに動いています。旅行中の買い物事情はと言うと、東京に滞在できる時は、新宿や渋谷で靴や衣類を買い、LOFTや東急ハンズ、ドンキホーテをチェックすると言っていました。家族や会社の人へのお土産は、百貨店の地下食品街か、滞在先のホテル近くのコンビニエンスストアやドラッグストア、空港の売店を利用するらしい。

◇出典:シンガポールの旅行会社のWebサイト(https://www.chanbrothers.com/)

(シンガポール人の友人によく利用している旅行会社のWebサイトを教えてもらいました。春、秋は自然と文化観光。クリスマス休暇は北海道のニセコやトマムなどのリゾートでゆっくり過ごすのが良いとか。)

シンガポールでは、明治屋、伊勢丹、高島屋、東急ハンズ 、ドンキホーテと日系のスーパーマーケットや百貨店、専門店が鎮座し、日本の食品、生活品・日用品から旬なモノまで、何でも手に入ると言っても過言ではありません。各地域の物産展なども、どこかしらで必ず行われていますし、訪日をテーマとした大型の旅行フェアやイベントが年に数回開催されています。そして、シンガポールからの訪日客の7割近くがリピーター。日本国内の再訪先には、ゴールデンルート以外の地方への周遊をメインに選ばれることが非常に多いそうです。まさに、私の友人がそれです。ある意味、日本人以上に日本に詳しくて新しい体験に積極的なシンガポール人。そんな彼女へのお土産探しは、なかなか楽しい。だって、ひとつお土産を渡したら、それをきっかけに思いもしない日本の情報が5倍10倍になって返ってきますから。

そして、そんなタイミングで、今まさに会いたい人からランチのお誘いが。シンガポールに3年、バンコクに6年間生活し、現在は本帰国をし、観光ガイドになる準備をしている友人です。早速、待ち合わせをした場所は銀座。ランチのついでに、今年の4月にリニューアルした「銀座ロフト」を見にいこうという話になりました。彼女のほうはというと、7月末からバンコクに2週間くらい滞在するそうで、そのうち半分は現地の知人宅にお世話になるとか。こちらはこちらで、お世話になるタイの知人へのお土産を選びたいということでした。結局私たちは、早々と食事を済ませて「銀座ロフト」に向かうことにしました。リニューアルオープン時のリリース(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000505.000018324.html)を見てみると、“新生「銀座ロフト」は、ロフトとして初めての「食」に関わる取組みや「日本」の伝統的な物づくりの技と現代の新規性を織り交ぜ、世界的課題である環境への配慮や「サステナブル」を踏まえたコンテンツを様々な角度より発信・提案…次世代に向けた「日本の雑貨の今」を国内はもとより世界に向けて発信”とあります。なんだか、お土産選びのヒントをもらえそうです!

◇(まずは、1Fの「カフェ&フードフロア」から見てみることに。厳選された食品がテーマごとに並んでいました。)

(写真左上)好みの梅干しを選んで箱詰めすることができます。梅干しは酸味、塩味、甘味がそれぞれ5段階で記されていました。甘味が強く、酸味がおさえられた梅干しなら喜びそう。そこからスタートして、徐々に酸味や塩味の強い“これぞ梅干し”に挑戦して欲しい。「梅酒は大好きだけど、梅干しはすっぱいから..」と言うシンガポール人に、是非ともこの日本食の味の幅の広さを体験してもらいたい。(写真左下)お酒のコーナー。日本酒、焼酎のミニボトル、そしてそれぞれのお酒に合うグラスも。そういえば、シンガポールの日本料理店では、利き酒セットが人気です。(写真右上)お出汁です。昆布と鰹の合わせだし、あご出汁、鰹、うるめいわしや煮干し、梅塩を加えたものなど、今日ではありとあらゆる出汁レシピが各社から出されていますね。出汁パックタイプで気軽に使えるし、鍋料理好きのシンガポール人に食べ比べしてもらうのもいいかも。もちろん鍋の後のシメには日本産日本米(シンガポールでは、ベトナムやオーストラリア産の日本米が安い)のおじやを。日本産の日本米の美味しさ、違いも是非。(写真右下)お米といえば、「にほんのおにぎり」は、今、世界中でじわじわ人気です!日本のおにぎりは深い。タイのコンビニエンスストアでは、おにぎりの種類がかなり増えているとか。タイに行く友人は、お土産におにぎりの具(瓶詰め)と2種類の日本米(1合ずつ販売)、そしておにぎりケース(写真中程)を買いました。

◇(続いて2階の「美と健康雑貨」のフロアへ。ドラッグストアやバラエティショップに並ぶおなじみのプチプラコスメ、スキンケア製品は目的別に見やすくレイアウトされていました。写真を撮り忘れてしまったのですが、ナチュラルコスメのコーナーもとても充実。)

ところで、シンガポールの東急ハンズで、美容グッズは「毛穴ケア」が良く売れていると聞いたことがあります。毛穴ケアに特化したクレンジング、シートパック、洗顔ブラシなどがそれに当たります。ここ、銀座ロフトでも、「毛穴ケア」をテーマとした棚が作られていました。そして、「毛穴ケア」と並んで人気なのが、「美白ケア」製品ですよね。私はシンガポールの友人へのお土産用に「毛穴ケア」を目的としたシートパックを、タイ(バンコク)に向かう友人は「美白ケア」用パックを購入しました。友人は、「こういう色使い、タイの人って好きなんだよね。」と言って、サーモンピンク色のパッケージと淡いブルーのもの、ハンドクリーム(上写真)も購入です。

◇(最後は文具のフロアへ。ここが今回のお土産探しのメインで一番見たかったところ。付箋やペンを、真剣にひとつひとつ選んでいる外国人観光客の様子を見かけました。)

ファッション雑貨 バッグ・トラベル用品フロア、キッチン用品やバス用品などの生活雑貨フロア、と見て最後にチェックしたのは文具のフロアです。外国人観光客にとって、日本のお土産、お買い物と言えば、なんと言っても文具は外せません。ボールペンひとつ、ノートや手帳ひとつとってもそのバリエーションの多さは他国に類を見ませんし、あらゆる課題を解決する日本の文具達の企画力は、これぞ「日本らしいお土産」と言えるのではないかと思います。

日本の文具は、ある程度は、シンガポールやタイの店頭でも購入できます。だけど、梅干しや出汁、味噌、のような日本の食文化を形成する食品同様、選択の幅が広い。毎シーズン何かしら新しいモノが研究され商品化されています。日本には、当地では買えない優れた文具がまだまだあります。

さて、まずは、銀座ロフトの文具フロアの店員さんに、「外国人旅行客に人気のあるものはどれでしょうか?」と聞いてみることにしました。マスキングテープ(こちらも今では、すごい種類になっていますね)、ペン類、ペン立てになるペンケース、付箋類や和なデザインの文具、雑貨、そして「チェキ」も人気です、とのこと。ペン類は、描きやすい、ずっと長く同じ状態で使える(細いペン先がつぶれない)等の機能面の工夫以外にプラス、そのカラーバリエーションの豊富さ。日本の伝統色を表現したものや、筆ペンタイプで気軽に水彩画を楽しめるものなども多数出ています。美しく収納できる専用ケースもあるので、プレゼントにもいいですね。

株式会社LOFTで2017年8月にリリースされた「訪日外国人に売れているアイテムランキング」(https://www.loft.co.jp/newsrelease/13.pdf) にも、ボールペン各種、和テイストの花模様のマスキングテープは入っていました。もう日本のお土産としてこれらは定番となっているということですね。

話は少し変わりますが、銀座には、中国からの旅行客がとても多い印象でした。7月(そして梅雨)という時期的なものもあるのかもしれませんが、それなりに長い時間を店内で過ごしたのにも関わらず、シンガポール人にもタイ人にも全く遭遇しない。

◇(どのフロアに行っても買い物客の中から、英語やタイ語は聞こえません。「シンガポール、タイなど東南アジアの国からの旅行客に人気のモノ、ってどれですか?」とお店の方に聞いてみたら、やはり、「ここに来られる外国人旅行客のほとんどが、中国から来ている方々です」という回答でした。)

ここ5年間で、タイ、シンガポール、ベトナムなど東南アジアからの旅行客は急増しているというデータが観光庁やJNTOから発表されています。ということは、シンガポールにはシンガポールの、タイにはタイの、それぞれの国ごとに日本のお土産のトレンドが出来ているはずです。そこで、東南アジアからの観光客に人気の高いお買い物エリアである新宿にも行ってみることにしました。

次回に続きます。

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Momo

元ハワイ好きの広告営業兼コンテンツプロデューサー。海外旅行はハワイだけ!状態から、夫の事情と都合でシンガポールに移住。現在は、東京とシンガポール、行ったり来たりの生活を送るも、将来は東南アジアのどこかで暮らしたいと思っている。

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